プロキシサーバーとは、人間の世界で言えば代理人という事になります。例えばパスポートの申請は本人が行わなくても代理人も申請できます。インターネットの世界では代理人の役割をプロキシサーバーが担います。
プロキシサーバーの役割を図で示すと上図のようなイメージです。あなたのパソコンから直接インターネットに繋がず、代理でプロキシサーバーに繋いでもらいます。そして受け取った情報をプロキシサーバーからもらうのです。
インターネットの接続の間に2台のパソコンで繋いでいる事と同じなので接繋ぐよりは遅くなりますが、あなたのパソコンがインターネットに繋いでいるという事はわかりにくくなるので匿名性は上がります。
会社ではインターネット接続を管理する為に、セキュリティ対策でプロキシサーバーを使っているところもあります。
Windows10 でプロキシサーバーを設定する方法は従来の Windows よりもわかりやすくなっていると思います。
プロキシサーバーを設定するには
まず、スタートメニューから設定を開きましょう。
Windows の設定からネットワークとインターネットを選択します。
左メニューよりプロキシを選択します。プロキシサーバーを手動で設定するなら、手動プロキシセットアップの項目でプロキシサーバーを使うのスイッチをオンにします。
そして、プロキシサーバーの IP アドレスとポート番号を記載し、保存ボタンを押します。
「次のエントリで始まるアドレス以外にプロキシサーバーを使います。」というテキストボックスは除外設定です。ここに記載した URL はプロキシサーバーを使用しないようになります。
プロキシサーバーを自動的に設定するには、自動プロキシセットアップの項目で設定を自動的に検出するのスイッチをオンにします。個々のパソコンではなく DNS サーバーなどでプロキシの設定をしておき、その設定を自動で読み込みます。
特定のサイトのみプロキシサーバーを使う場合
特定の URL のみプロキシサーバーを使う場合は、PAC(proxy auto-config)ファイルを作る必要があります。PAC ファイルとは Javascript で書かれたプロキシサーバーに関するスクリプトファイルです。
これを作るとこのウェブサイトにアクセスした時はプロキシサーバーを使い、それ以外は直接接続するというような事を実現できます。
プログラミングができるなら自分で記述してもいいですが、指定した条件に従って PAC ファイルを作ってくれるツールもあります。
CyberSyndrome : Proxy Autoconfig - プロキシ自動設定ツール
PAC ファイルをローカルの好きな場所に置きます。セットアップスクリプトを使うのスイッチをオンにし、スクリプトのアドレスには PAC ファイルの場所(パス)を書きます。そして保存ボタンを押してください。
PACが機能しない場合
ちょっとした落とし穴があります。
近年のウェブサイトは常時 SSL(https)サイトが増えています。ようするに通信が暗号化されているサイトです。特定の URL のみプロキシサーバーを使おうと思っても、https サイトの場合は Javascript はホスト名しか取得できないのです。
このように細かな URL を指定しても、ドメイン以降は取得できません。https サイトの場合は細かな URL の指定はできないという事ですね。