hosts ファイルは従来の Windows から存在していましたが、一般的には使うことはなくネットワーク系の上級者向けのファイルです。
hostsファイルとは?
hosts ファイルとは簡単に言えば IP アドレスとホスト名を関連付ける為のファイルです。
IP アドレスってよく聞く単語ですよね。あなたのパソコンはもちろん、ネットワーク上のプリンター、サーバー、全ての機器が IP アドレスを持っています。もちろん各ウェブサイトにも IP アドレスがあります。ようするにネットワーク上の住所なのです。
このようなコンマで区切られた数字の羅列を IP アドレスといいます。しかしこんな数字の羅列を見ても人間は判別が難しいですし、覚えたくもありません。
そこで人間にもわかりやすくする為のものがホスト名です。
これなら人間でも Google のサイトだという事が一目瞭然ですね。しかしパソコンはホスト名はわからず IP アドレスしかわからないのです。なので IP アドレスをホスト名を相互変換する機関が必要となります。それが DNS サーバーです。
DNS サーバーもよく聞く名前ですね。人間用のホスト名をパソコン用の IP アドレスに変換するので名前解決とも呼ばれます。この DNS サーバーが死ぬ(ダウン)するとウェブサイトにアクセスできなくなります。
試しにこの IP アドレスをブラウザのアドレスバーに入力してアクセスしてみてください。Google に行くはずです。DNS サーバーがダウンしても IP アドレスを入力すればウェブサイトにはアクセスできます。DNS サーバーがダウンしたという事は、ホスト名と IP アドレスの変換が出来ない状態です。DNS サーバーの役割を自分でやればウェブサイトにはアクセスできるという事です。DNS サーバーはあくまで人間とパソコンの橋渡しをしているに過ぎないのです。
前置きが長くなりましたが、hosts ファイルとはあなたのパソコンにある DNS サーバーという感じです。ネットワーク上の DNS サーバーと違い hosts ファイルはあなたのパソコン内しか影響しません。しかし、ネットワーク上の DNS サーバーより hosts ファイルが優先されるという特長があります。
例えば…
通常は A というサーバーに繋がりますが、hosts ファイルを編集すると…
あなたのパソコンだけ同じホスト名でも違うサーバーに接続する事が可能になるんです。こういう事を設定するのが hosts ファイルです。
これが hosts ファイルをテキストエディタで開いたものです。全て#でコメントアウトされており白紙である事と変わりありません。通常は何も書いてないのです。
hostsファイルの場所
Windows10 の hosts ファイルは以下の場所にあります。
編集方法
hosts ファイルの書き方は次の用に書きます。(編集には管理者権限が必要です)
最初に IP アドレスを書き、対応するホスト名を後に続けます。
すると、xxx.xx.xx.xx という IP アドレスは example.com というホスト名に繋げてくださいと指示を出す事ができます。
hostsファイルは何に使うの?
例えば、あなたがウェブサイト(win10labo.info)の管理者だったとします。ウェブサイトを新しいサーバーへ移転する事になりました。
しかし、新しいサーバーへ移転中は他の人には元々のサーバーを見てほしいわけです。でもあなたは新しいサーバーの方を見なければ移転ができません。
そういう時に hosts ファイルを使います。あなたのパソコンだけは win10labo.info というホスト名で新しいサーバーに接続できるのです。
悪用されると…
これで hosts ファイルの役割がお分かりになったでしょうか。hosts ファイルはコンピューターウイルスなどによって悪用される事もあります。
いつもと同じウェブサイトを見ても、hosts ファイルが改竄されれば他のサイトへ飛ばす事ができてしまうんです。とても恐ろしい事です。なのでウイルスソフト導入などセキュリティ対策は万全にしましょう。